最近、人生100年に備えて年金だけでは2000万円足りないとの報道が盛んに流れています。男性の平均寿命が81歳なのに、いつのまに人生100年になってしまったのか理解に苦しみます。
私のところに診察に来られる患者様も年々高齢化が進み、近くでもタクシーで来られる方も増えています。当然介護保険による各種介護サービスや医療保険による訪問看護を受けられる方も増加の一途をたどっています。
私の義母は、認知症が進行し、現在経管栄養のみで目を開けることもなく寝たきりで8年間病院にお世話になっています。お見舞いに行くと、ほとんど若いスタッフさんが、とても親切に一生懸命にお世話をしてくださっていてとても恐縮してしまいます。
これからさらに社会保障費が増えていき、財政が破綻することは目に見えています。現場の目線で考えるに、超高齢化時代を迎え、介護と医療をある程度切り離して、介護の財源を確保することが必要ではないかと考えます。
介護は必要でも医療は現在のところ必要ない方でも、主治医意見書は医師も書く必要があります。 訪問看護指示書も病状によっては、医師が書かなくてもよいようにすべきです。
元気で長生きをしたいという方に対しては、我々も最善の医療を提供して行きたいと思いますが、超高齢者に最先端医療を勧めたり、本人は望んでいないであろう延命治療をすることが、本人、家族にとって本当に幸せなことなのか、今一度考える必要があると考えます。
これからの子供、孫への介護の負担を減らすべく、元気で長生きしたい人には手厚くサポートすることがこれからの医療ではないかと、ペットと寝転がってふと考えてみました。